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Tea room
Shamrock Cottage
高原の森の奥。
静かな時間の流れを愉しむ
あなたのための、
小さな小さな、隠れ家です。
朝の時間 06:30-11:00
午後の時間 13:00-18:00
(※11時~13時はお休みです。)
営業日はWEB予約システムのカレンダーやSNSをご参照ください。
黒島のお話1
僕は、日常生活で喫煙をすることはない。
若い頃に重めの肺気胸を患い、それでも放置しておいて自然治癒した。
そのことへの憂いもある。
でも時折、誰か一緒の人が居る時だけ、ご褒美に煙草を吸う。
貧乏性な自分は、両手が潰れて、他に何もしようがなくなった時にこそ、強く休憩の実感を得られるからだ。
煙草は、極小の焚き火。
炊き出し活動の日、準備した45食のお弁当を配り終え、終了の時間も迫ってくる中で、
コーヒーのお代わりを求める人に、ゆっくりと、コーヒーを落としていた。
開け放した玄関の引き戸の向こうに、青い海が見える。
しかし、その手前には、3月下旬に見た時と代り映えの無い、震災ゴミの集積所がある。
もう少し、今の気分のままに、海を見たいと思った。
玄関を出た軒先に灰皿が設えてあって、男性が煙草をくゆらせていた。
「おっ。仲間が来たかな」そう笑って僕に声をかけた。
僕は灰皿の隣に座った。
僕には手持ちの煙草が一本も無い。
気付いた男性が、僕に煙草を恵んでくれた。
「一番、安い煙草よ。1mm。でも避難所の皆が吸ってる煙草だから、仲間やな」
心からおいしい、一服だった。
目の前にゴミの集積所があり、その向こうに、美しい海が見えた。
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