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珈琲の魔法

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朝7:30頃、避難所に行き準備開始。

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最小限の器具しか持参できず、

電気も水道も使えない為、

用意に時間はかかってしまったけど、

気持ちを込めて淹れさせていただきました

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楽しみに待ってくれていました。

ボランティア活動に参加する人はいろんな人がいます。

全国各地から集まるために、当然ですが初日はお互いに【はじめまして】です。

1人で会話もせずに黙々と作業をする人、休憩の時も少し離れて1人で過ごす人、

恥ずかしがり屋な人や、1人の時間と空間を大切にする人もいます。

でも不思議だけれど、私達がコーヒーを淹れ始めたら、全員が自然と輪になって、

私たちにいろんな質問をしてきてくれたり、お互いにコーヒーの味の感想を語り合ったりしてくれました。

あったかいね〜 美味しいね〜」 って、みんながニコニコしてくれて。

そんな中で現地のリーダーの方が、『明日の朝、避難所の皆さんにも珈琲を淹れてくれませんか?』といった申し出をくださいました。

それこそが、私たちがやりたかったことの一つでもあるので、二つ返事で承りました。

翌朝避難所に行くと、まだ湯も沸いていない内から楽しみに待ってくれる方も。

解体作業などに使う工具を優先して小さな車に満載で来たので、コーヒーの為の道具は最小限しか持参していませんでした。

しかも電気を用いた器具は使えないから、豆も全部手動のミルで挽きました。

決してベストなコンディションではなかったけれど、気持ちだけは込めるんだと緊張しました。

 

そして避難所でもまた、輪になってみんなでコーヒーを飲みながら談笑する光景を目にすることができ、ほっと一安心でした。

それからも、ボランティア作業の終わりには、仲間の皆さんにコーヒーの時間にお付き合いいただきました。

その時間は、皆んなこわばっていた肩の力が抜けて、不思議にもポツポツと身の上を語り出したり、

なぜボランティアに来たのか、そして被災地で感じたことなんかを吐露するのでした。

・・改めて、コーヒーには不思議なチカラが在るのだと再認識させてくれた日々でした。

 

 

話は少し逸れてしまいますが、被災地では本当に衝撃的な光景を沢山見て、心を揺さぶられました。

でも、初めて私が涙を堪えきれなくなってしまったのは、避難所でコーヒーをふるまった日。

 

コーヒーを楽しみにニコニコと笑いながら待ってるおばあちゃん3人組の優しい笑顔を見た瞬間に、

胸の底から込み上げてくるものがありました。

ここで泣いたらダメだと思って必死でその場は耐えましたが、その日の作業を終えて車に乗った瞬間に涙腺が崩壊しました。

 

なんであんなにニコニコと優しく笑っていられるんだろう。【遠い所から大変だったでしょう】って、

なんで逆に私達の心配をしてくれるんだろう。

 

私自身が過去に辛い経験をした時、私は一切笑うことができなかった。

だから、避難所の皆さんの強さと、優しさ、そしてその美しさに、わんわんと泣いてしまいました。

 

能登から帰ってきても、あのおばあちゃん達の笑顔が忘れられません。

 

また必ず行くんだ。近いうちに。

 

本当に微力で、なんの助けにもならないのかもしれないけれど、おばあちゃん達に、感謝を伝えに行きたい。

 

何度でも、伝えに行きたいです。

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ボランティアスタッフの方々。

自然と輪になり、色んな話を聞かせてくださいました。

作業後、ボランティアスタッフの皆さんにもふるまってきました。

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